自転車旅行二日目


5時に起床して空荷で朝日を見に岬に向かう。 足の調子はいい。 思った通りに雲一つないなか、水平線から日が昇ってくる。 ほんの少しではあったがダルマ朝日を見ることが出来て満足だ♪ 右膝の調子はかなり良くなって、左の脹脛のほうが心配なぐらいだ。 これならいける!! 昨日買ったきつねどん兵衛を食べようとガスに火をつけるが、火が弱い? 自転車の振動でナベとガスボンベが擦れて金属の粉が大量に発生していた。 これがガズのノズルが目詰まりを起こしたようだ。 ボンベからストーブを外してコンコンと石を叩くようにすると、金属クズが下に落ちたようで元気に燃焼を初めてくれた。 しかしそれも2〜3分で、直ぐに火力が落ちる。 これは帰ったら分解掃除が必要だ。
室戸市のコンビニでおにぎりを買って朝食の足しにする。 コンビニ前でお遍路さんと一緒におにぎりを食べる。 途中、吉良川の古い町を見学。 なかなか風情がありいい町並みだが、自転車でなければ取り過ぎてしまうところだろう。 ここから羽根に入り磯が見え始める。 この磯は、奈半利小学校時代に遠足で来たことがある懐かしい磯だ。 記念写真を撮って出発。 ここから奈半利まではもうすぐだ。
奈半利に入ると海岸の堤防沿いに鯉のぼりが沢山並んでいる。 ここ過ぎると巨大な貯木場が現れる。 懐かしい風景だ! その先に親戚の家がある。 親戚宅に寄って挨拶を済ませ、祖父母のお墓をお参りする。 親戚宅をあとにして、昔住んでいた家とその周辺を自転車で周ったが、区画整理で面影は少ない。 家はなくなり公園になっていた。 堤防も新しくなり、見事な暴風雨林も育っている。 半世紀という年月の大きさを感じる。 それでも昔遊んだ神社や港などはそのままで嬉しかった。 奈半利町役場にいいくと今年町立100周年ということで明日からイベントがあるらしい。今日は夜須まで移動なので残念だ。 入学した奈半利小学校校門前で記念撮影するが校舎も運動場もプールも建て替えられてここも昔の面影はない。 さぁて、この辺で懐かしの奈半利を後にして北川村の中岡慎太郎の実家に向かおう!



奈半利川沿いに自転車を進めると県道は川を渡り北岸を進んでいる。 しかし、細い南岸をそのまま走った方が近い。 そちらに向かって進んでいると「崖崩れのため全面通行止め」の看板が!? そんなアホな! もっと手前に看板を出してくれ〜!! と思ったがそのまま柵を越えて進んでみる。 ちょうど復旧工事はお昼休みで「自転車だったら通っていいよ。」と無事工事現場を通過♪ よかったぁ〜〜! ここを越えると急な坂が続きその上に中岡慎太郎の実家がある。 立派な記念館ができておりびっくりしたが、そこには入らずに銅像前で写真を撮影。 帰りは素直に北岸沿いの県道を走る。 奈半利に向かわずそのまま田野を抜けて土佐街道を25km先の安芸に向かって進む。

途中、大山岬で道なりに走っていると真新しいトンネルが現れる。 なんと歩道はありませんの看板が出ている。 ここまで来て引き返すに引き返せないのでそのままトンネルに入ると微妙に上り坂ではないか! しかもゆるいカーブで出口が見えない。 後ろからのクルマがいなかったので必死で走る。 やたら長いトンネルで何とかトンネル途中の退避帯に出る。 ここで車をやり過ごして、車の切れ目を確認して再スタートだ。 ここからは軽い下りとなり時速40km以上で走り抜けやっとトンネルを出てホット一息だ。 ここでトラックなんかに追いぬかれたら大変だ! トンネルを抜けたところのコンビニでビールで喉を潤す。(^_^;
午後2時前に安芸の街に入り、川沿いの裏道を走って野良時計に到着。 時計は残念なことに止まっていた。 ここから岩崎弥太郎の実家に向かう。 先月、息子の家族がここの写真を送って来てくれていたので、同じ場所で写真を撮ってみたいのだ♪ 
2時半に岩崎弥太郎の実家到着。 念願の銅像の前で先に買ったビールを片手に記念撮影。 その後、ボランティアの方々のお話を聞いて色々とためになった。 弥太郎さんが登ったかもしれない木に触って感激する。 しかし、茅葺き屋根の修理中で実家の建屋はブルーシートで覆われて見ることが出来ない。 残念!!

弥太郎さん宅から街に出てダイソーでテールランプの電池とインシュロックを買い安芸を出発。 町の外で噂の焼きなすアイスを発見だ! 食べてみると確かに焼きナスの味がする!? 意外にもなかなかいけるではないか!

安芸からは自転車道が整備されており安全かつ気持ちよく走ることができる。 軽快に走っていると山の中腹に土佐ロイヤルホテルが見えてくる。 (T_T)あそこまで登るのかぁ〜!? ものすごい急傾斜を自転車を押してホテルに向かう。 ホテルは超豪華で完全に場違いだ。 入り口にはボーイが4人も立っていて入りにくい。 自転車の置き場所を尋ねると、ロビーに入れてくれとのこと。 こんなきれいなロビーにこのチャリを入れるのか?? 丁重にご辞退差し上げて、玄関横の隙間に自転車を置かせて頂く。 お風呂の用意をしていると外壁に壁コンセントを発見! ここで電子機器の充電させて欲しいとボーイさんにお願いすると、フロントで充電してくれるとのこと。 さすがホテルはサービスがいい。 ホテルに入るとフラリーマンには場違いな豪華さだ! 日帰り入浴1,000円は高すぎるが、お風呂も広くて気持ちがいい。 汗を流して疲れを癒やす。 ゆっくりオフロに入ったあとは、売店で冷えたビールを買ってロビーのフッカフカの椅子で一休み。 やっぱりお風呂はいいもんだ♪

ホテルを出て再び自転車道に戻り夜須に向かう。 自転車道のトンネルを抜けると夜須の海浜公園手前では港に架かった開閉橋が斜めに跳ね上がっているのが見える。 まるで空から橋が落ちてきて地面に突き刺さったような不思議な眺めだ。 食事予定だった海女の店は残念ながら予約がなければダメだった。 夜須の海浜公園も6時には全てチェーンが降ろされて入ることが出来ない。 お店もみんな店仕舞いをしている。 これではテントを張ることも出来ない。 歩行者用の小道から公園の海岸に出るとボードウォークとなっており美しすぎて勝手にテントを張る勇気が出ない。 水道もあるし良い場所なんだけどなぁ〜。 近くには居酒屋も弁当屋もない。 スーパーは7時閉店で蛍の光が流れている。 今晩はどうするんだぁ!!

少し西にローソンがあるのでそこまで足を伸ばす。 ここで晩飯を調達して店を出ると堤防前に60坪ほどの小さな公園が街灯に照らされて見える。 公園に行ってみると雑草が生い茂りとても子供が遊べるような状態ではない。 この荒れた公園ならば野営は問題ないだろう。 荷物を下ろすと・・・ なんと振り分けバッグの荷台の部分が解れている!? 出発前に慌てて買った中華製安物はやっぱりダメか。 室戸でも直したのに今度は反対側と来たもんだ。 裁縫セット持っててよかった。 家に帰ったら補強するか!(^_^;