引田から大麻山越え

1/17から週末は悪天候が続きなかなか飛べなかったが、今日は久しぶりの好天との予報♪ 喜んで夜明け前の6時半にエリアに入る。 しかし、既に寝太さんが来ているではないか?? 早い! エリアは一面霜が降りて真っ白! 今日も寒そうだ。


久しぶりのフライトなので色々と準備が必要となる。 ユニットの点検、燃料の追加、手袋にホッカイロを貼り付けて、ヘルメットのスポーツカムの準備などなど。 気がつけばあっという間に1時間近く経過している。 テイクオフ直前に副長到着。 7時30分、久々のテイクオフ。 風が少し強めでクロスでも十分という中、フロントでいく。 少し力が入りすぎて後ろに引張られてバック。 その後、前に進もうとするが出遅れしまいライザーのテンションが抜けてしまう。 しまったぁ〜〜! ちとヤバイ!! ここでエンジンを回して無理やり前に進みテンションを回復させる。 テンションが抜けた際にキャノピーは少し左に傾いたようで、進行方向が左に取られる。 その後、オーバーシュートしてしまったようで軽く右に取られて浮き上がる。 ちょっと危ないテイクオフとなってしまった。
先に軽々舞い上がったクレオンの寝太さんは、ライザーが両方共360度捻りだそうだが、フライトに影響がないのでそのまま飛ぶとのことだ。

高度200mほどで風も安定し気温も氷点下から4度まで上がってくれる。 ここで少しづつ上昇しながらテイクオフ後の点検と準備に入る。 まず、レスキューの蓋がちゃんと閉まっているか確認。 次にライザーが絡んでいないか。 エンジン温度と回転数をチェックしてスロットルを7500rpmで固定する。 無線機のジャックが緩んでないかチェックして、アクセルラインを取り付けて薄手の手袋から防寒手袋に交換。 この過程の中で、無線機のジャックの首が緩んでいるのを発見。 締め直して再接続を行う。 また、反転トルクキャンセル用のスタビのラインストッパーがバカになってスポスポ緩んでしまう。 これは地上に降りてから修理だ。 準備万端! さてUターンしてエリアに戻り副長のテイクオフを待つことにしよう。 
副長テイクオフ。 遅れてきた主任はまだまだ準備に時間が掛かるとのことで置いてゆく。 大川原牧場に行こうかと提案したが、風力発電機が勢い良く回っているので却下! 引田の山越え経由で板東に行くことにする。 高度を上げながら真っ直ぐに大坂峠に向かう。 高度1000mを超えるとさすがに気温は下がり再び氷点下に突入する。 この気温でもホッカイロ入の手袋とオコタで手の防寒は問題ない。 風は北風が強くなり、北北西に向かうと15km/hまで速度が落ちる。 大坂峠、高度1500mで北東から北に進路を変えると速度は20km/h以下に落ちる。 しかし、速度は遅いからこそ、この素晴らしい景色をゆっくり愛でることができる。

この高度になると大気の水蒸気の層を超えて空の色が紺碧に変わる。 空気の層がはっきりと正面には沖に浮かぶ小さな松島に霞の向こうの小豆島、左側は引田の街から大串までの美しい海岸線、眼下には見事なゴルフ場、右は逆光の中に鳴門大橋と淡路島が浮かび上がる。 副長は次第に高度を下げながら瀬戸内海まで進んでいく。 海岸線を越えたところで進路を大麻山に向けて板東の町を目指す。大麻山頂上を掠めるように副長が飛んでいる。 少し高い位置から副長を写真撮影だ。 こちらに向かうと徳島市内が蒸気の海の下に沈んで見える。 剣山系は蒸気の海から顔を出して白銀の姿をポッカリと島のように浮かんでいる。

「すみません! 緊急連絡が入ったようです。 直ぐに仕事です・・・」と副長。 かわいそうに当直の呼び出しだ。 主任はエンジンがかからず、まだ飛べていないとの連絡だ。 寝太さんは、ハーネスのネジレが気になるので大坂峠手前でエリアに帰還したそうだ。
真直にエリアに帰るだけなのでスタビをラインストッパーで固定して反転トルクを消して飛べば楽なのだが、今日はラインストッパーが滑って使えない!? しかたがないので通常飛行でエリアに向かう。 エリアに着くと寝太さんから地上は結構荒れていると連絡が入る。 こういう情報はうれしいものだ。 なるほど、吹き流しがしっぽを振っている。 それでも先行する副長は楽々LD。 フラリーマンもダウンを受けることなく無事LD。 いや〜〜! それにしても今日のフライトは楽しかったなぁ〜♪

夕方、なかなか風が収まらない。 4時半にシェフがTO。15分ほど遅れてフラリーマンもTOする。 風があったのでブレークを当てずに走ってみるがなかなか浮いてくれない。 かなり走って無事TO。 風はあるが安定している。 タブレットPCの電池が切れてアクションカムのモニターが出来ない。 仕方がないのでモニター無しで撮影だ。30分ほどエリア周辺をフラフラ飛んでいると、次第に風が治まってきて低空飛行が出来そうだ! 早速アクションカムのスイッチを入れて低空飛行に入る。 吉野川の川面に映る夕日に、パラに驚いて飛び立つ川鵜達。 柿原堰で魚を狙っている鷺。 川底には大きな魚も見える。 ふと気が付くともう5時半だ。 日は高越山に沈み西の空は真っ赤に焼けている。 エリアの吹き流しもひとつ片付けれれている。 早く帰って来いとの伝言だろう。 もう少し飛びたかったが今日はこれぐらいで勘弁してやろうか!
(今日のフライト)
・07:42〜09:24 飛行時間01:42
・16:24〜17:29 飛行時間01:05
・本日フライト時間 02:47
トータル742回 685時間57分