クラッチ!

朝は新しいヘルメットをかぶってフライトを行った。 フライト用のものと違ってあまり防音できていないため、逆にエンジンに異音に気が付いた。 ランディングしてからエンジンを止めてプロペラを手で回してみるとスムーズに回転しない。 シェフに電話連絡してギアオイルを持ってきて頂くようにお願いした。

ミニプレーンのMにはギアオイルのドレインボルトがないのでギアボックスを外して逆さまにして古いオイルを出そうとすると全くオイルが出てこない!? オイル漏れもないというのにオイルが入っていないのだ!? しかもバラしたクラッチを見ると片側のCリングが外れてなくなっていた。
オイルはこのギアボックスが熱くなる部分であることから蒸発した可能性が高い。 定期的に点検する必要がある。 クラッチのCリングは、12月の中旬にエンジンの分解掃除をした際の写真が残っていたので確認をしたところ確かにジョイントの棒が磨り減ってCリングがきれいに入っていなかったようだ。(写真1)

この部分の予備部品はツイストさんの指示で湘南平塚から購入していたので交換を行うことにした。 しかしクラッチ中心のナットが外れない。 クラッチが回って力が入らないのだ。 イントラさんの指導の元パイプレンチでクラッチ中心のプーリーを押さえてナットを回そうとしたが全くびくともしない。 (T_T) あきらめかけていたところにシェフがエリアにやってきた。

シェフに相談すると、「あ〜〜、ナットやな、どついたらとれる、とれる」とメガネレンチを突っ込んで金槌でかぁ〜〜〜ん! といとも簡単に取り外していただいた。機材の慣性を利用したインパクトドライバーの原理だそうだ。プーリーは「おお、それか、このナット突っ込んで締めたらすぐじゃ」とナットを貸してくれて、言われた通りにしたら「ぽろ!」っと外す事ができた。 しかし、さすがというかプロの経験と技には感服した。

ジョイントを外してみると写真4のように真ん中からちぎれいる上に棒の方も半分近く磨り減ってしまっている。 しかもジョイントを取り付けるプーリーの穴も磨り減って大きくなっていた。(写真2) プーリーにはもう一対同じ穴があったのでそちら側にジョイントを入れて写真2のように組み上げた。 シェフのお話だと、この穴の部分に流れないグリスを入れておかないと今回のように磨り減って壊れるそうだ。

ギアオイルはシェフが持ってきてくれた「二硫化モリブデン」入りの高性能ギアオイルを入れた。 

ツイストさん、シェフのおかげで今回1〜2時間で故障を直すことができたが、代理店へ修理依頼をしていたら2週間10万円コースだっただろう。 よかった、よかった!