パラモーターの上級者用キャノピーについて

フラリーマンのキャノピーは既にフライト時間が300時間を越えようとしてヘナヘナであることから、現在新しい機体の購入を検討しているのはご存知のとおりだ。 このようの状況なのでキャノピーの選択基準について最近よく考える。 今日はキャノピーの選択について書いてみよう。
一般的にパラモータの愛好家はレベルが上がると初級機から中級機、上級機と乗り換えていく。 しかし最近、これはおかしいのではないかと考えるようになった。 
ここでクラブのオゲッタさんの例をあげてみよう。 以前彼は初〜中級機で飛んでいたのだが、その時には離着陸が本当にうまい人だった。 その後その機体では速度が遅くみんなに抜かれると超上級者用のコンペ機を購入したのだ。 これが彼の不幸の始まりだった。 飛べない、着陸できない、で転びまくる! プロペラまで割ってしまったりで散々な状況だ。 また、ポンポコ父さんの場合、中級機を最初から購入したためになかなかテイクオフできず、何度もプロペラを壊した上に半年以上たった現在でも一人では飛ぶことができない。 高いお金を出してこんなに苦労をして、得ることができたのは「ちょっと速い」だけだとは割に合わないのではないだろうか。
山飛びならたとえコンペに参加しない愛好家でもより長い滞空時間を得るために、アスペクト比の大きな上級機に乗り換えたくなるのは分かる。 山飛びにとって「浮き」はもっとも重要な要素だからだ。 つまりコンペを目指す人とコンペは目指さないがパラで楽しく飛びたい人との機体に求める要求が一致しているということだ。
山飛びと異なりパラモーターの上級機は単にスピードが速いだけだ。 コンペに参加しない愛好家にとってフライト中に潰れやすくテイクオフとランディングが難しい、安全性の低い機体に何のメリットがあるのだろうか?
フラリーマンが考えるにサンディフライヤーの目的は、次のようなものだろう。
 1.「飛ぶ」いう行為そのもの
 2.上空からきれいな景色を見る
 3.色々な所へ行く
 4.エリアでワイワイ言いながら酒を飲む (x_x)☆\(ーー; ビシ!!
 5.空撮、など
これら目的に対して機体のスピードはそれほど重要ではない。(注1) それよりもテイクオフ、ランディングが簡単でフライト中の安定性が高い事こそが重要なファクターだ。 確かに「俺の機体は速いんだぜ!」とか「俺は上手いから上級機に乗っているんだ!」という満足感は得られるとは思うが、飛ぶことが上手くなったからといって、わざわざ安全性の低い、飛びにくい上級に乗り換える必要性はまったくないのではないだろうか? 
それでもあなたは、高価で飛びにくく安全性の低い上級機を買いますか? (^_^;
(注1)
風が強いときには速い機体が有利なようによく言われるが、風の強いときに不安定な上級機に乗るのは墜落に行くようなものだ。 風が強ければ飛ばなければいいし、飛んでいて急に強くなったならどこでも安全なところに着陸すればいい。もっとも飛んでいて風が強くなりそうな気象条件は事前に気象情報を入手して察知し、風が強くなる前にエリアに帰るべきだろう。