高度3000m」だぁ〜〜!!

朝6時半、真っ暗な中エリアに入る。 吹き流しを立ててストーブに火を付ける。 今日は霜が降りるぐらい寒く、TOの準備段階で手が冷えて痛い。 時々ストーブで手を温めながらの準備だ。 キャブレターの調整後の初フライト。 楽しみだ。 立ち上げはうまくいき走り出す。 足が地面から離れると少しだけ左に曲がり始める!? あ! なぜか左ブレークを無意識で引っ張っているではないか?! 意識して左手の力を抜いて無事TO。 こんな事は今までなかったのだが病気が原因かな? (T_T)
高度200mまで上げてからいつものようにレスキューをチェックしてアクセルラインの取り付け。 その後、手袋、ベスト、タブレットの電源ラインを接続する。 意外にこの作業には時間が掛かるもので10分ぐらい必要だ。 ところがその最中に・・・ 三度、エンジンが不調に至る!? やはり7000rpm付近が不安定だ。 座面温度は140度と低い。 これだけメンテを行って直らないとは、後はイグニッションコイルCDIぐらいしか思い当たらない。 しかも、作業終了直後、誤ってエンジンストップボタンを押してしまいエンジンストップ!!! 高度は700mと十分あるので慌てることなくリコイルを引っ張って再始動成功だ。 やっぱりフラッシュスターターは楽勝だ。

そのままエンジンの回転を8300rpm付近で固定して様子を見ることにする。 エンジンの回転を上げてまま高度は1000mを超えて2000mに近づく。 突然、一度だけこの回転で失火し驚いてしまったがこれ一度きりであった。 この回転で失火するとは、やはり燃料系ではなくて電気系統に問題があるのか? エンジンの調子を見るためにそのまま上昇を続ける。 高度2500mに達すると水蒸気の層を超えて景色が一変する。  こうなると空気も澄んで眺めも最高なので3000mを超えたくなる。 キャブレターのメインジェットを小さくしたのでその効果も見てみたい。 気温は-2度と氷点下を下回ったが電熱手袋&ベストのおかげで問題はない。

それから10分少々経過したところでついに3000mを突破する!! 澄み切った空は青ではなく紺碧色に沈み、足下は霞もなく景色の輪郭がくっきりと冴え渡っている。 高松、小豆島は手元に見え、和歌山の山々にも手が届きそうに見える。 剣山は眼下に沈み、その向こう側の山々がバックに見える。 海岸線を辿ると遙か室戸岬も顔を出す。 石鎚山は剣山系と繋がって一つの山のように見える。 これはすばらしい!! こんな眺めは10年ぶりだろうか。

エンジンの調子はまたもや回復して問題はない? この景色を堪能したあと、燃料も少なくなってきたため降下を始める。 2m/sの速度で降下しているため、地上に降りるまでに20分以上掛かりそうだ。 高度1500m、エリアにシェフがLDしようとしているのが見える。 さてエリアにもだったらシェフに3000mの自慢話でもしようかな♪




午後、寝太さんに新品のCDIを借りて交換。 テストフライトを行う。 20分飛んだが異様なし♪ これで直ったか!?
ポリーニのマニュアルより抜粋)
Your 100/200 Thor engine, according to the pilot weight and wind size, must have a flight temperature between 230° and 250° under sparkplug (these measures have been taken with
Polini thermocouple tool ? 928.830.002). This parameters may vary according to different factors: environment temperature, working height, wet, quality of the fuel used, anyway this temperature has not to exceed 265°/280 for short period.
Furthermore it is important to say that carbon deposits caused by a richer mixture may limit during the time the exceeding loss of heat, favouring high temperatures that can compromise the reliability of the engine. For these reasons we remind you to follow very carefully the section concerning the servicing.

100/200 Thorエンジンは、パイロット重量と風の強さに合わせて座面温度(スパークプラグの下)を230度〜250度の飛行温度で保つ必要があります。(これらの測定はPolini熱電対ツール-92.8.830.002で測定できます)。 このパラメータは、環境温度、作業高さ、使用される燃料の濡れ、品質などのさまざまな要因によって変わります。 しかしながら、座面温度は短期間でも265度一瞬でも280度を超えないようにしてください。
さらに、より濃い混合物によって引き起こされる炭素析出物を制限しエンジンの信頼性を高めるために、混合比を下げてエンジンを高温に保つ事を推奨します。  これらの理由から、サービスに関するセクションに対して慎重に従うように思い出してください。

(今日のフライト)
・08:14〜10:02 飛行時間01:48
・16:30〜16:50 飛行時間00:20
・本日フライト時間 02:08
トータル765回 710時間23分