パラモーターのエンジン

フラリーマンの最初のエンジンは200時間で完全に壊れてしまった。 飛びすぎたのもあるが、その使い方に大きな問題があったように思う。
ここで突然話は変わるが、フラリーマンは学生時代から大きなオートバイよりも小型のバイクが好きだ。 シャリー、CB50、ミニトレ、ミニタン、キャロット、CB125、ハスラー125、AR80、ゴリラ、そして今の愛車エイプ100。 CB400FやZ250なども乗っていたが、やはり取り回しが軽くてパワーを絞り出している小型のバイクが好みだ。 フラリーマンはこれらのバイクで当時はほとんどフルスロットルでかっ飛んでいた。 しかし、さすがは日本製! どのバイクもフルスロットルでかっ飛んでもエンジントラブルに遭遇したことはなかった。 ということで、フラリーマンの経験からエンジンはフルスロットルでかっ飛んでも壊れない、と言う法則が頭の中に出来ていたのだ。
ここで最初のエンジンの話しに戻る。 かわいそうなこの最初のフラリーマンのパラのエンジンは慣らし運転をされることなく、いきなりフルスロットルの連続だった。 3200mの高度アタックの際も1時間フルスロットル! 通常フライトでも当然上昇はフルスロットル。 最初9200回転回っていたエンジンも100時間を過ぎた当たりでエンジンのオーバーホールをした直後は9000回転を取り戻すが数日で8500前後まで回転が落ちるというというパワーの落ちかただった。 それでもガンガン回していると200時間で壊れてしまったというわけだ。
今2台目のエンジンは130時間経過しているが、最高回転数は9200回転を維持している。ピストンリングの固着も1度だけで現在は何の問題もない。 これはテイクオフの時以外はフルスロットルを控えているおかげだと思う。
TOP80はたった80ccの排気量で16馬力を絞り出す。 なんとリッター当たり200馬力なのだ。 CB50でリッター当たり126馬力。 2サイクルのAR80でさえ163馬力。 やはり小型軽量を目指したTOP80はかなりの無理をしているのだろう。
つまり、TOP80のフルスロットルはジェットエンジンアフターバーナーのような緊急用出力と考えればいい。 零戦でもメタノール冷却システムによって通常馬力の120%を緊急用として一時的に絞り出すことが出来たそうだがそれと同じだろう。
国産バイクの3倍以上するパラモーターのユニット。 長く使うためにはいたわりの気持ちが大切なようだ。